全世界線運営の要、”月碧の塔”。

個別世界線の人民による物語の生成によってその形を為す「歴史」の顕現としての役割、そして一回性の事象を組織的に編集する人民の本能への補助的な役割を持つ。そういった役割から人民の心的地区とその社会そのものを繋ぐ橋のような存在となっていたが、本世界線・2020年、人民の心的抑圧による流動的な物語生成と社会的抑圧流動(または固定)による物語生成の摩擦により、月碧の塔は墜落を起こしつつあった。

 

その救済に於ける唯一の方法は”塔の再建”と称した両地区の摩擦回復を施すことだが、つまり同時に物語生成への意図的改変を余儀なくされる。内容と言説の両者に施す改変は世界線運営への高度な負荷を与えるため、個別世界線に対し歪な構造を齎す場合があった。

 

個別世界線にそれぞれ存在する月碧の塔は瞬時に改変を感じ取り、因果の整合性を優先させた結果───。